売り手側と買い手側では考え方が違います。
それは仕方ない部分もありますので、交渉するときに詰めていきお互いの合意を求めていく形になります。
しかし、価格に関する差異が大きい場合は基本的には埋まることもなく終わることが多いです。
その中には、買い手側として出せる限度額であったり、売り手側としてその金額以上でないと
今後困るといったこともありますが、考え方の違いではなく、考え方の間違いからくるものもあります。
・商品の経営者自信が考えている価値を主張する。
実際に今の経営者で売れていないのであれば、それは売れていないので価値はないです。
・相手のシナジー効果を価格にプラスする。
相手に自分の事業を足せば、現在の売上ではなく、もっと上がるから価値は高いはずだ・・・
相手はそれを狙って購入しようとはしていますが、それは相手の努力の結果出てくるものであって
いま売り手側が出している成果ではないので価格に足せるものではありません。
売り手側の価値は、あくまで今の現状での価値でしかありません。
未来出るであろう価値は、買い手側が購入した場合のものですので。
売り手側が出せるのであれば、結果を出した後に売ればいいだけです。
・買い手側が売り手側を判断する。
間違ってはいませんが、売り手側も買われる相手を決める権利はあります。
M&Aの売り手の殆どは60歳以上の経営者です。プライドを持って何十年と経営されてきた方が多いので、
誠意がない人は、最初に切られてしまいます。
・引き継いでもらえるので、安いという勘違い。
時にはそのような場合もありますが、一般的には経営者の最後の商売になります。
そんなにお金はいらないとはいうものの、老後の不安も出てきますので安く買い叩けるようなことはほとんどありません。
書籍に「小さい会社を○○万円で買え」みたいなものもあったかと思いますが、安い会社には安い理由が、
高い会社には高い理由があります。